裏板の製作について
裏板の製作は、接ぎ合わせと力木の面出しがどれだけの時間でできるかによって異なります。慣れれば、1週間もあれば、十分できますが、 慣れないうちは、2週間程度みておいた方がいいと思います(木取りからする場合は、+1週間程度)。接ぎや面出しが甘いと、接着部が外れ るといったトラブルの可能性が高くなります。 |
切り出し
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いい木材は高価ですので、木取りの段階でできるだけ無駄なく材を利用したいところですが、効率だけでなく出来上がった時の木目や杢の感 じもイメージして木取りすることが必要です。 |
厚み出し
ですので、傷を取る分の厚みと、接ぎ合わせでずれた時の調整余裕、更には最終の仕上げの調整余裕を考えて、3.5mm程度にしています。 |
自動カンナは騒音も大きく、前述のように材に傷を残す危険もありますので、高くなりますが、ドラムサンダーの方がアマチュア向けかもしれ ません。私も作ったギターが1本でも売れて資金ができたら、真っ先に買いたい電動工具です。 |
罫書き
木目や杢、更には節や入皮がありますので、それらを考えて写真の位置で取ることにしました。水で濡らさなくても、結構な杢が出ていますの で、塗装すると更に杢が浮き出るはずなのですが。 |
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接ぎ合わせ(面出し)
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接ぎ合わせ(面の確認)
写真の状態は、上の部分が透いて光が漏れています。切り落とす部分なので、透いてても問題ない部分なんですけどね。 |
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接ぎ合わせ(接着)
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しっかり締め込んだら、溢れた接着剤が固まる前に、濡れ雑巾等で拭き取ります。綺麗に仕上げるためには、接着剤が乾く前に可能な限り拭き取 るという作業はとても大切です。後述する表板の接ぎ合わせの作業も基本的には同じです。 |
板厚の調整
表裏両面を削りますので、片面だけ削りすぎて厚みが無くならないようにします。刃で飛んだ傷が深すぎて取れない場合は、そちらを胴の 内側の見えない部分にする等し、必要以上に厚みを減らさないようにします。 |
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