フレット溝切り |
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今回使用する材料は、以前角材で購入し、指板のサイズに切り落としてストックしてあったインディアン・ローズウッ
ドです。ギターに使うローズウッドは(特に指板やブリッジは)、できるだけ色の濃い(黒い)ものの方が高級感があり
ます。そう言えば、最近の某メーカーのブリッジとかは色が薄くて安っぽいですね。実際、材料費も安いのでしょうけど。
指板材は10mm厚まで落として保管しています。それを自動カンナで更に6mmまで落とし、最終的に手カンナで5.5mmまで
落としました。また、側面の直線(フレットを切る時に基準にするので私的にはかなり重要な直線です)をカンナで出し
ています。そこまでは、今までと同じような作業なので詳細は省略します。
指板の製材ができれば、側面の直線を基準にフレットの位置を書き込んでいきます。今回の弦長は630mmです。フレット
を切る時は、正確なジグ(これも人それぞれ)をひとつ作れば、常に正確な位置で切ることができます。私は面倒なので、
考案したり、作ったりはしませんが、同じスケールのギターを何本も作る人は、自分の使いやすいジグを考案されればいい
と思います。
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フレット溝の位置が罫書ければ、溝を切っていきます。 アマチュアの方は、フレットソーで溝を切られる方が多いと思い
ます。私は面倒なのでテーブルソーで切ります。この際も、側面の直線が基準になります。私の使っているリョービ
BT2500は軸がインチサイズなので、stew-macのフレット用丸ノコ刃がそのまま使えます。丸ノコ刃を0.5mm程度の溝が切
れるように自分で加工するのも有りだと思います。
今回は指板にRを付けますので、フレットの足+Rで無くなる分で溝の深さを取っています。もし、Rをつけてみて深さ
が足りなければ、ピラニア鋸等で深くしてやる等で対応します。ジグを使いませんので、溝を入れる位置は目測になります。
ずれるとフレット音痴になりますので、慎重に切ります。
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フレット溝が切れれば、指板の形(台形)にカンナで整形します。ここでも逆目にはいらないよう、カンナを入れる方向に
気をつけます。
整形できれば、指板をギターに実際に置いてみて、長さを決め、不要な部分をノコギリで切断します。どの辺りで切断す
ればよいかは、実際のギターを参考にすればよいと思います。アコースティックギターはロゼッタとサウンドホールの穴の間
あたりまで、クラシックギターはサウンドホールと同形になっているように思います。切断できれば、平ヤスリで直線に仕上
げます。平ヤスリは、きっちり真っすぐかつ直角に当たるように気を付けます。同様に0フレット側も切り落としておきます。
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