その他の材
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【バインディング】
ローズウッド、メイプル等強度のある材が使われます。基本的に側裏板に使う材が使われています。
ローズウッドは曲げやすく、メイプルは曲げにくい(折れやすい)ように思います。一般的にセルバイ
ンディングと言われるものは、セルロイド製のものとプラスチック製のものがあります。セルロイドは
発火性が高く使われなくなってきており、プラスチック製が主流になっているようです。
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【パーフリング】
クラシックギターでは着色した木材を重ねたものを使うことが多く、アコースティックギターでセルバイ
ンディングの場合は、バインディングと同一素材のものが使われることが多くなっています。また、ヘリボ
ーンのような寄木細工のような材が使われることもあります。1.5mmまでの材(0.5mm×3枚)なら比較
的容易に曲げることができますが、それ以上2.0mm以上の材(0.5mm×4枚)になると曲げる際に折れや
すいように思います。また、1mm以下(0.3mm×3枚)程度の材なら熱を加えることなく曲げることができます。
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【バックセンター】
寄木、着色した薄板の組合せのものといったパーフリング同様のもの、中心に木材が有り両サイドに
着色をした薄板を組み合わせたバインディング同様の作りのもの等があります。はぎ合わせする時に挟
み込むパターンと、はぎ合わせをした後に溝を彫り込み、そこにはめ込むパターンとがあります。また、
バックセンターを使わないギターもあります。
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【ロゼッタ】
日本語で言うと、口輪です。アコースティックギターの場合、パーフリングと同様のものが使われる
ことが多いように思います。ローデンのギターは、着色した薄板ではなく、メイプルやローズを巻いて
いたと思います(パーフリングも)。マザーオブパールやアバロン等の貝(セルのにせ貝も含む)を使ったもの
も(D-45とか)あります。また、最近はローズウッドやメイプルを円形に切り出したものを使う(手工系
に多い)ものも増えてきました。特にスポルテッドメイプルのものが、ここ数年増えている気がします。
またクラシックギターでは、着色した棒材を組合せモザイク模様を作ったロゼッタを使用します。
それぞれ自分でデザインして製作し、ロゼッタを見ただけで誰のギターとわかるようです。
最近は、自分で作らず、外注するケースも増えているようです。
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【エンド部の飾り】
アコースティックギターでは台形のプラ(セル)やローズ、メイプル等の板材が、クラシックギターでは
バックセンターに使うような材が使われています。音に重要な影響を与える部分でもなく、バインディング
のように胴体保護の意味もなさそうなので、見た目重視でそれ程材質にこだわる必要もないように思います。
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【ヘッドプレート】
エボニー、ローズウッドが主流です。メイプルのものもあります。GIBSONの安いギター(LG-0とか)は、
貼られておらず、マホガニーそのままのものもあります。材を選ぶ時はヘッドプレート単体で考えずに、
全体の見た目のバランスを考慮して材を選ぶほうがようようです。
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【ヒールキャップ】
ローズウッド、プラスチック等が多いです。ないものも有りますが、ダブテイルジョイント等の場合は、
ネックを仕込むときにヒールの中央部をぴったり合わせるのは無理だと思いますので、つけたほうが無難で
しょう。スペイン式の場合は、裏板と一体になったものも有ります。
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写真引用の都合上、楽天商品とリンクしています。
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【ピックガード】
アコースティックギター等では、古くは鼈甲が使われていましたが、タイマイの激減とワシントン条約
によりピックガードを取れる大きさの材は入手が難しく、入手する機会があったとしてもとんでもなく高価
です。鼈甲が使われなくなってきたのは、材の枯渇もありますが、木材との収縮率との違いから、鼈甲の
収縮に引っ張られ、表板が割れるケースが多発したことも理由にあるように思います。
その後セルロイド製が主流となりましたが、発火性が高く危険なため、現在はプラスチック製が主流と
なっているのではないでしょうか。最近の流行(私的にもお気に入り)は、トーティスのピックガードです。
色合いも鼈甲に近く、厚みもありしっかり面取りもされているなど決して安価ではありませんが、価格以上の
高級感が得られると思います。
また、フラメンコギターに使われるゴルベ板は透明の材が使われており、両面テープで貼るタイプは
アマチュアでも結構簡単に貼れますが、厚みのあるしっかりしたものを接着剤で貼ろうとすると、中に
気泡がはいって結構難しいそうです。TACOMA等、デザイン的に透明のピックガードをつけたアコースティック
ギターもあります。またローズウッドなどの硬い木材を使ったものもあります。
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